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西島 啓喜*; 小田島 晟*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 20, p.241 - 242, 1977/00
放射線固相重合ポリトリオキサンが高収率で得られた場合、その試料は温熱性を有する。この温熱性は、低線量の照射、ロールミルによる粉砕、あるいは低加熱速度で測定した場合、などで消失する。そこで、温熱性の現われる機構について、重合条件を考慮して検討した。重合温度が融点(62C)に近く(例えば55C)、かつポリマー収率の高いとき(20%以上)に見出されるものであることがわかった。これは重合後期(収率大)で生成するポリマー結晶の性質の一つと考えられる。一方、温熱性のない結晶も生成し、2種の結晶が共存している。この2種の結晶に対する照射効果は低線量(1MR以下)では異なるが、大線量では大差はなくなる。